LCDニュースレター第3号

◆◇◆◇ 業界動向

■FDAは医療機器使用料の改定に関する声明を発表

 FDAと医療機器業界の代表者は、医療機器ユーザーフィー制度の第5次再承認に向けた提言案で合意に達しました。新しい合意のもとでは、FDAは5年間で少なくとも17億8000万ドルのユーザーフィーを徴収し、さらに特定の目標が達成された場合には、パフォーマンスをさらに向上させるために合計19億ドルまでの追加資金が認可されることになります。

FDA Statement on Medical Device User Fee Amendments (MDUFA)
The FDA and representatives from the medical device industry have reached an agreement

■首脳官邸の健康・医療戦略推進本部は、2030年SGDs目標にむけての我が国のグローバルヘルス戦略中間とりまとめに対する意見募集の結果について報告

 様々な意見のなかで、例えば、グローバルヘルス関連資金について次のような意見がありました。
・国際保健分野においてリーダーシップを発揮できるよう国際保健への日本の拠出を増額すべき。
・そのための革新的な資金調達メカニズムや数値目標についても戦略に盛り込むべき。

https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000235021

■NIHは不妊治療で妊娠した子どもは、喘息やアレルギーのリスクが高い可能性があると発表

不妊治療をせずに妊娠した子供と比較すると、治療後に妊娠した子供は、3歳までに喘息の兆候である持続的な喘鳴を持つ可能性が高いことがわかりました。また、7~9歳では、喘息が30%、湿疹(アレルギー性疾患)が77%、アレルギー薬の処方箋が45%多くなっています。

Asthma, allergy risk may be higher for children conceived with infertility treatment
The study enrolled approximately 5,000 mothers and 6,000 children born between 2008 and 2010.

■慢性免疫疾患である好酸球性食道炎にたいする初めての治療薬をFDAが承認

FDAは、体重40㎏以上および12歳以上の好酸球性食道炎の治療薬として、Dupixent(dupilumab)を承認しました。好酸球性食道炎は、白血球の一種である好酸球が食道の組織内に存在する慢性炎症性疾患です。Dupixent(dupilumab)は炎症経路の一部を阻害する作用を有するモノクローナル抗体です。

FDA Approves First Treatment for Eosinophilic Esophagitis, a Chronic Immune Disorder | FDA <https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/fda-approves-first-treatment-eosinophilic-esophagitis-chronic-immune-disorder>

■NIHはLong COVIDをより明確に定義するための特徴を特定

機械学習技術を駆使して、COVID-19研究に利用可能な前例のない電子健康記録(EHR)のコレクションを分析し、ロングCOVID患者をよりよく特定することに成功しました。この研究は、関連する大規模なNIHイニシアチブ「Researching COVID to Enhance Recovery(RECOVER)」の一部で、SARS-CoV-2感染の急性後遺症(PASC)と呼ばれるCOVID-19の長期作用の理解を深めることを目的としています。

Scientists identify characteristics to better define long COVID | National Institutes of Health (NIH) <https://www.nih.gov/news-events/news-releases/scientists-identify-characteristics-better-define-long-covid>

■内閣 健康・医療戦略推進本部は第5回グローバルヘルス戦略最終とりまとめを掲載

グローバルヘルス戦略の目標である公衆衛生危機に対するPPRの強化、人間の安全保障を具現化するポスト・コロナ時代のUHCの達成のためには、グローバルヘルスに関わる様々な主体が力を結集させて取り組むことが重要であるが、それは資金面においても同様である。そのような中、官の資金について、日本のODAの分野別配分の検討、COVID-19パンデミックがもたらしたグローバルヘルスの意味合いの大きな変化を踏まえた見直しも含め、保健分野に関する ODA を倍増すべきであると の意見が政財界、有識者から出されている

第5回 グローバルヘルス戦略推進協議会 議事次第|健康・医療戦略推進本部 (kantei.go.jp) <https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/global_health/dai5/gijisidai.html>

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