Sync for Science-J QR code Edition

コンセプト

Sync for Science-J1 は、EHR-PGHD2情報連携により、個人に対する医療アウトカムを最大化するとともに、医学・薬学研究のデータリポジトリとしても貢献する医療情報プラットフォームです。(2024年3月現在論文投稿中

特徴

  1. 医療機関で生成される医療情報(EHR)をQRコードに変換して患者に開示
  2. 患者自らがQRコードをスマートフォンにインストールしたモバイルアプリで読み取りEHRを取得
  3. モバイルアプリでは、スマートデバイスにより日常生活で取得される健康情報(PGHD : Patient Generated Health Data)を収集
  4. 医療従事者は、診察・検査で得られたEHRと日常生活におけるPGHDの統合データからより精密な医療を行うことが可能となる
  5. リアルワールドデータに加え、より精密な統合データをデータリポジトリとして、医薬品研究開発及び公衆衛生学的研究を促進

ユースケース

血糖コントロールが重要な「妊娠糖尿病」の患者を対象に、定期的な妊婦健診、血糖測定器等のデバイスを用いたPGHDを収集し、地域の産婦人科病院と大学病院が連携して患者の診療にあたる。診療においては適宜、オンライン診療も取り入れ、通院の負荷を軽減する。

患者は、自身のEHRやPGHDについて、どの医療機関で利用可能とするかを自身の考えに基づき選択する。この選択はアプリを通じていつでも変更可能である。また、他の臨床研究で研究参加を依頼したい場合や、その他の調査・研究等でデータを利用したい場合にリーチすることができ、また、患者側からもデータ提供について、いつでも設定したり変更したりすることができる(ダイナミックコンセント)。

図表1 Sync for Science-J ユースケース

今回のユースケースでは、妊娠糖尿病に関係する約200のデータ項目について、対応するLOINCコードの同定、FHIR形式の規定を行い、個人を起点とするQRコードによるデータ流通を実装した。

Sync for Science-J QR code Edition の詳細については、(一社)ライフコースデザインのサイトでご確認ください。

[ 注 ]
  1. Sync for Science-Jの発想は、米国NIH等で策定された医療情報連携の取り組み http://syncfor.science ↩︎
  2. EHR(Electronic Health Record)、PGHD(Patient Generated Health Data)の略。PGHDはPHR(Personal Health Record)と呼称されることも多い。 ↩︎
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