◆◇◆◇ 業界動向
■NIHは精密栄養研究 Nutrition for Precision Health (NPH)を1億7000万ドル予算規模で開始しました。
NIHのAll of Us ResearchProgramの大規模で多様なデータプラットフォームを活用し、NPHは、個人の遺伝学、腸内細菌、およびその他のライフスタイル、生物学的、環境的、または社会的要因を考慮に入れて、各個人が全体的な健康を改善する食事の推奨事項を開発支援します。
https://www.nih.gov/news-events/news-releases/nih-awards-170-million-precision-nutrition-study
■NIHは神経調節療法の開発促進のコンテストを開始しました。
米国国立衛生研究所は、ニューロモジュレーション治療法(神経活動を調節して臓器機能を改善する標的治療法)の開発を加速するため、980万ドルのコンテスト「Neuromod Prize」第1期を開始しました。このコンテストでは、科学者、エンジニア、臨床医が、疾病治療や健康増進のために末梢神経系を精密に刺激するソリューションを示す、斬新なコンセプトと臨床開発計画を募集します。
https://www.nih.gov/news-events/news-releases/nih-launches-first-phase-98-million-competition-accelerate-development-neuromodulation-therapies
■睡眠を促進するためのモバイルプラットフォームの開発
睡眠不足の子供を治療する為、自宅で家族をサポートするツールの開発を進めています。
多相最適化戦略(MOST)フレームワークを使用し、モバイルプラットフォームにて遠隔配信できる行動睡眠促進コンポーネントと行動経済的アドヒアランスコンポーネントとの介入開発により、小児の睡眠不足治療の様々な障害を乗り越えられるでしょう。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8101485/
■CDRH Health of Womenプログラムの報告
デバイス・放射線健康センター(CDRH)は女性にとっての医療機器の機能についての理解を深め、使いやすさと性能がより良くなることを目的としています。
プログラムの主要な優先事項は①女性特有の分析②女性の健康に関する新たな課題とアプローチ
③リサーチロードマップの3つです。
https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/fda-releases-cdrh-health-women-strategic-plan-better-inform-medical-device-research-and-regulation
■妊娠初期の睡眠呼吸障害とインスリン抵抗性の関連について
妊娠初期の睡眠呼吸障害は、インスリン抵抗性や血液中のブドウ糖の除去困難と関連していることが報告されました。
https://www.nih.gov/news-events/news-releases/sleep-disordered-breathing-early-pregnancy-linked-insulin-resistance
■モバイルプラットフォームを使用し、うつ病の実環境デジタル測定の研究
うつ病の重症度に関連する主観的および客観的な測定値を収集するために、Androidベースのスマートフォンアプリを使用して、自己申告のうつ病患者に対する完全遠隔研究の実現可能性を検証する研究です。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34383685/
◆◇◆◇ 過去の注目記事
デジタルデバイス等の薬事承認については、先行技術をもつ欧米の薬事審査基準や政府ステートメントを参考にすることが多いため、過去の記事を掲載します。
■糖尿病患者(18歳以上)のグルコースモニタリングシステムを承認FDA
皮膚のすぐ下に埋め込まれた小さなセンサーは、血糖値を測定し、モバイルアプリに情報を送信します。そして低血糖や高血糖の場合にユーザーへ警告します。
https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/fda-approves-first-continuous-glucose-monitoring-system-fully-implantable-glucose-sensor-and
■FDAが監督するモバイル医療アプリケーションについて
デバイスの定義を満たすソフトウェア機能がモバイルプラットフォームに展開されている場合、それはモバイル医療アプリと呼ばれることがあります。
しかし、一般の人々にリスクが低いデバイスに対してFD&C法に基づく要件は強制させません。
https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/policy-device-software-functions-and-mobile-medical-applications
■モバイルヘルスアプリNIH
先進国19か国内で合計29アプリ(COVID-19用)が開発されています。
その内15アプリがコンタクトトレーシング、7アプリが検疫、7アプリが症状監視、1アプリが情報提供に使用されています。